人は幼い時から両親や周囲の人から「早く用意しなさい」「早く寝なさい」「早く〇〇しなさい」「ちゃんとしなさい」「完璧にしなさい」と言われて育ってきました。するとなんでも早くしなければいけない。急いで結果を出すべきである。完璧でなければだめだ。完璧にすべきである。という観念が作られます。
そして、日常生活の中で、早く完璧にしなければ、そうすべきであるという観念が働き緊張が生じます。
ほどよい緊張は必要ですが、早くという心の声が強いと過度に緊張します。
その結果、あせりと不安から上手くものごとに取り組めない状態になる場合があります。
そして、そうしたことを繰り返すと自己効力感が低下します。自己効力感とは物事に対する自分の能力の評価ですが、自分に対する評価が低いと、自尊感情が低下します。すると物事にチャレンジする勇気がなくなり、自信を持つことができないという悪循環に陥ります。
そして、ものごとに取り組む前から”やらない”や”最初から諦める”という選択をするようになります。
ちょっとだけ時間をかけさえすれば上手く出来ることが沢山あるのに、モチベーション、意欲がなくなるのです。
社会が合理性や効果性そしてスピードにばかり目を向けると、せっかくの才能や可能性は埋もれたままの状態になってしまいます。
そんな不要な強い緊張と最初から諦めてしまうという無意識の習慣の改善には、学びによる気づきが必要です。
そして急がなくても大丈夫という周囲の励ましと理解があれば、ものごとに取り組む勇気の回復になります。
このことが結果的に最上の効果を得られるのです。
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